EMSは効果があるの？得られる効果や使用する注意点を解説

「EMSは効果があるの？」

「EMS美顔器の効果は？」

EMSは微弱な電流で筋肉に刺激を与え、筋肉運動を起こすことケアがすることが可能です。

家庭用、業務用、医療用の3種類があり、それぞれ周波数や出力が異なります。

EMS美顔器は顔の表情筋に働きかけ、美肌効果などの、肌のケアが期待できるでしょう。

ただし、効果を体験するには一般的に2〜3ヶ月の継続使用が必要です。

また、ペースメーカー使用者や妊娠中の方は使用できないほか、使いすぎると筋肉疲労や肌トラブルを引き起こす可能性があります。

本記事では、「EMSの効果」や「EMSを使用する注意点」について紹介していきます。

EMSとは？

EMSは「Electrical Muscle Stimulation（電気的筋肉刺激）」の略称で、微弱な電流を使って筋肉に刺激を与え、自分の意思とは関係なく筋肉を動かす技術です。

もともとは医療現場でリハビリテーションや、怪我や病気で筋肉が弱った人のための治療機器として使われていました。

最近では家庭用の美容機器としても普及し、特に「EMS美顔器」として顔の筋肉（表情筋）にアプローチする製品が人気を集めています。

EMSの種類

EMSには主に家庭用、業務用、医療用の3種類があり、それぞれ特徴が異なります。

種類	周波数/出力	特徴	刺激の深さ	使用場所	効果
家庭用EMS	低周波(20Hz～100Hz)/低出力	安全性重視、手軽に使用可能、ベルト型が多い	表層筋(皮膚から数mm～3cm)	自宅	継続使用で徐々に効果が期待できる
業務用EMS	中～高周波/中出力	専用パッドで任意の部位に使用可能、広範囲をカバー	中～深層筋	エステサロン	使用直後は体験しやすいが一時的
医療用EMS	高周波/高出力	専門家による施術、効果が高い、リハビリにも使用	深層筋(インナーマッスル)	医療機関	高い効果が期待できる

家庭用EMSは出力値が低いため短期間での効果は得にくいですが、自分の都合の良い時に使えるメリットがあります。

業務用EMSは効果面では家庭用より優れており、短期間で効果を得ることが期待できます。

医療用EMSはさらに高い効果が期待でき、ボディラインの引き締めなど美容面での効果も期待できます。

EMS美顔器の効果

EMS美顔器は、「Electrical Muscle Stimulation（電気的筋肉刺激）」の略で、微弱な電流を使って顔や頭部の筋肉にアプローチする美容機器です。

主な効果は2つあります。

まず一つ目は「顔の筋肉を集中的にケアできる」点です。顔の表情筋は普段の生活では一部しか使われていませんが、EMS美顔器を使うことで意識的に動かしにくい筋肉まで効率よく刺激でき、フェイスラインのもたつきや口角の下がり、表情の疲れなど、加齢や生活習慣で気になる悩みにアプローチできます。

二つ目の効果は、「自分の意思で動かすことが難しい筋肉までケアできる」点です。

特に頭部の筋肉や、顔の奥にある筋肉は自力で鍛えるのが難しいですが、EMS美顔器なら直接電気刺激を与えることで、これらの筋肉にも働きかけることができます。

顔と頭皮は一枚の皮でつながっているため、頭部の筋肉もケアすることで、顔全体の引き締め感が期待できます。

ただし、EMS美顔器はピリピリとした刺激を感じたり、使いすぎると筋肉痛や肌荒れの原因になることもあるため、必ず取扱説明書を守り、適切な頻度と方法で使用することが重要です。

正しく使えば、自宅で手軽にエステのようなケアができる便利な美容アイテムです。

EMSを使用する注意点

EMSを使用する上での注意点は以下の3つです。

正しい知識を持ち適切に使用することで、効果を最大限に引き出し、トラブルを未然に防げます。

健康状態によってEMSを使用できない

EMSは電気的な刺激を体に与えるため、心臓や神経系に影響を及ぼす可能性があります。

また、特定の疾患や状態では、EMSの刺激が症状を悪化させることがあります。

また、電磁波過敏症の方も使用を避けるべきです。電磁波を浴びると頭痛や吐き気などの症状が出る状態です。

体調が優れないときや疲れているときも、EMSの使用は控えた方が良いでしょう。

使用中に少しでも体調や肌に異常を感じたら、すぐに使用を中止して休むことが大切です。

使用時間と頻度を管理する

EMSを使うときは、適切な使用時間と頻度を守ることが大切です。

EMSは筋肉に電気刺激を与えて強制的に収縮させるため、過度な使用は筋肉疲労を引き起こします。

筋トレと同じように、筋肉が成長するためには「超回復」と呼ばれる48〜72時間の休息期間が必要だからです。

毎日使用すると筋肉が休まる時間がなく、効果が出にくくなるだけでなく、肌トラブルを招く恐れもあります。

筋肉に適度な刺激を与えながらも、しっかりと休息期間を設けることで、効果的にケアを続けることができます。

EMSを使用すると副作用が起きる場合がある

EMSを使用すると、いくつかの副作用が生じる可能性があります。

EMSは正しく使えば基本的に大きな副作用はありませんが、使い方を誤ると様々なトラブルを引き起こす可能性があります。

特に家庭用EMSは自分で出力を調整するため、うっかり強くしすぎてしまうことがあります。

また、皮膚が乾燥している方や脂肪が多い方は電気が流れにくく、より強い刺激を感じやすい傾向があります。

そのため、EMSを使用する際は説明書をしっかり読み、推奨される使用時間や頻度（週1〜2回程度、1回20〜30分程度）を守ることが大切です。

使用後はタンパク質などの栄養補給と十分な休息をとることで、筋肉痛やだるさを軽減できます。

EMSの効果に関するよくある質問

EMSの効果に関する疑問や不安を解消するため、よくある質問をまとめました。

顔にEMSを使いすぎるとどのような問題が起こりますか？

顔にEMS美顔器を使いすぎると、肌トラブルや筋肉への負担など、さまざまな問題が起こる可能性があります。

まず、EMSを過剰に使用すると、筋肉に過度な疲労が蓄積されてしまいます。

表情筋も他の筋肉と同じように、毎日の強い刺激によって疲れてしまうのです。

疲労が蓄積された筋肉は、かえってたるみやむくみを悪化させることがあります。

また、肌への過剰な刺激も問題です。EMSによる電気刺激は、特に皮膚が薄く敏感な顔の部分に対して、かゆみや炎症、頭痛などの症状を引き起こすリスクがあります。

したがって、EMS美顔器は必ず製品の説明書に記載された推奨頻度・時間内で使用し、週に2〜3回程度の使用にとどめることをおすすめします。

EMSの効果はどのくらいの期間で体験できますか？

EMSの効果を体験できる期間は、一般的に2〜3ヶ月程度かかります。

個人差が大きく、早い人では2週間程度で効果を感じることもありますが、3ヶ月以上続けないと体験できないこともあります。

時間がかかる理由として、筋肉の成長や代謝の変化には一定の期間が必要だからです。

EMSは筋肉に電気刺激を与えることで筋トレと似た効果をもたらしますが、すぐに結果が出るものではありません。

EMSだけでなく、有酸素運動や従来の筋トレと並行することで、さらに効果を体験しやすくなります。

家庭用EMSと医療用EMSの効果の違いは何ですか？

家庭用EMSと医療用EMSの違いは、以下の通りです。

項目	医療用EMS	家庭用EMS
周波数	高周波	低周波
出力	高出力	低出力
アプローチできる筋肉	インナーマッスルまで	アウターマッスル（表層）のみ
パッドの形状	分離型（ピンポイント対応可能）	固定型（決まった部位のみ）
痛み	痛みが出にくい	ピリピリした痛みが出やすい
使用者	医療知識のあるスタッフが施術	個人でも利用可能

医療用EMSは高周波で設計されているため、電気刺激が体の深部まで届き、インナーマッスルを効果的に刺激することができます。

一方、家庭用EMSは安全性を優先して低周波に設定されているため、皮下数ミリまでしか電気が届かず、表層の筋肉にしか効果がありません。

まとめ

EMSの効果は個人差がありますが、一般的に2〜3ヶ月程度継続することで体験できるようになります。

早い人では2週間程度で効果を感じることもありますが、3ヶ月以上続けないと体験できないこともあります。

EMSは正しく使用すれば効果的なボディケア・フェイスケアの手段となりますが、過度な期待や誤った使用は避け、自分の体調や肌の状態に合わせて適切に活用しましょう。

健康状態に不安がある場合は、使用前に医師に相談することをおすすめします。